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床暖房設備

床暖房の利点

吹抜
 
吹抜_田中義久
 
吹抜

熱の伝わり方には,対流・伝導・放射の三種類があります。ストーブなどの火で室内の気温を上げるのは,放射と対流によるものです。カイロやこたつ等は殿堂によるものといえます。
 それに対して床暖房は直接的に足に熱が伝わるという点で,伝導であるといえます。またあったまった床から一定の熱が空気中に放射されているので,そのような効果も期待できます。

 床暖房は、暖まった床面から放射される輻射熱(遠赤外線)で、身体や部屋に熱を伝えます。 床面の温度が最も高いので、吹抜を設けても足元の寒さを気にしなくてすみます。

火を使わないので燃焼による臭いや音を気にする必要がありません。 輻射熱で暖めるので、空気の乾燥が少なく、肌やのどを痛める心配も軽減されます。

さらにエアコンやストーブのように露出しないし、ホットカーペットのように季節外に収納するスペースも必要ありません。

わたしたちは,建築空間を設計していく上で,変化にとんだ豊かな空間を考えるように 日々努力しています。そういった観点から「吹抜けのある空間」は その一つの解でもあります。しかし,吹抜けのある空間の弱点としては,室温調整が難しいことです。

対流による空気調和は,暖かい空気が吹抜けの上部に逃げてしまいます。そのため,せっかくの豊かな空間も そこに住む人の快適性を阻害してきます。

それに対して床暖房を採用すると,冬でも足元を温めてくれますし,夏には吹抜けを通り抜ける風によって,できるだけ自然の涼しい風によって快適に過ごすことが可能なのです。

床暖房の種類

二世帯住宅
 
二世帯住宅

床暖房は、温水循環式と電気ヒーター式の二種類に分類されます。

温水循環式は、樹脂管などにお温を循環させて暖める方式です。燃料にはガス・電気・灯油などがあります。熱源機は排気ガスを出さないヒートポンプ式やガスエンジンで発電するものまで自由に選択できます。熱源機よってコストや特徴が異なります。

電気ヒーター式は、発熱体に電気を通して放熱する方式です。熱源機が必要ないのでイニシャルコストを抑えることができます。一室のみ施工する場合や改修に適しています。ただ、貴重なエネルギーをジュール熱に変換してしまうため、エネルギー効率が悪くランニングコストは割高になります。

そのため電気料金の安い深夜電力を利用した蓄熱式の床暖房もあります。こちらは長時間使用される場所や昼間主として利用するデイサービスなどにむいています。
ヒーターの種類にもケーブルヒーターやフィルムヒーターなどの自己温度制御機能のないもの、自己温度制御機能のあるPTCヒーターがあります。 最近では自己温度制御機能のあるPTCヒーターが主流となっています。

分類

燃料

熱源機・ヒーター種類

方式と特徴

電気ヒーター式

電気

熱線式

発熱体の熱線部分に電気を通して発熱する方式。

炭素繊維(カーボン)式

耐久性に優れた炭素繊維を発熱体としたヒーター方式。

PTC発熱ヒーター

自己過熱抑制機能を持ち、ムダな発熱を抑える方式。

蓄熱式電気ヒーター

主に夜間電力を利用して蓄熱体をあたため、昼間に自然放熱させる方式。土間コンクリートを暖めるものや蓄熱材を利用したものがある。

温水式

電気

多機能型エコキュート

夜間の割安な電気を利用して沸かしたお湯をタンクに貯めておき、給湯や風呂の追焚き、床暖房にも使用する。床暖房の面積や使用時間に制限がある。

床暖房専用ヒートポンプ

大気の熱をくみあげて利用するため、消費電力の3倍の熱エネルギーが床暖房に利用できます。CO2の排出もなく安全なシステムです。

エアコン連動型
ヒートポンプ

ヒートポンプの機能にプラスして夏の冷房や暖房の立ち上がり時にエアコンで室内を暖めることができます。使用できる面積は15帖程になります。

太陽熱利用温水器

太陽熱で得た温水をガスや灯油ボイラーで再加熱して温水を循環させる方式。






エコジョーズ(ガス)

ヒートポンプ(電気)

排熱を利用した高効率のガス給湯器(エコジョーズ)と大気熱を利用するヒートポンプを組み合わせた給湯器。

太陽熱利用

エコジョーズ(電気)

太陽熱を使ってお湯を沸かす給湯器。補助でガス給湯器(エコジョーズ)を使うので、お湯切れも起こしません。
太陽エネルギーを利用して光熱費を節約。


温水暖房付き給湯器
(潜熱回収型も含む)

給湯と暖房を共用するガスボイラー。給湯器一台分の設置スペースで床暖房もおこなえる。潜熱回収型は、排熱を利用して省エネ性を高めた製品。

床暖房専用熱源機

床暖房専用のガスボイラー。規模に制限されず温度制御も容易。温水式の中でもっとも設備費が安くなります。

エコウイル
(ガスエンジン型発電機)

ガスエンジン発電機で発生した排熱や電力を利用してお湯を貯え、給湯、暖房に使用する方式。売電も可能。

灯油

床暖房専用熱源機

床暖房専用の灯油ボイラーで大規模な面積でも対応できる。
比較的ランニングコストが安い。定期的な給油が必要。

 

床暖房の施工

弊社では用途や構造の違う様々な条件下で床暖房を設置してきました。 その経験から施工方法や材料の選定をし、できるだけ効率のよい床暖房を選択していきます。 仕上材の選定、断熱材の選定と適切な施工方法を選択していくことにより、ランニングコストを抑えるように努めます。

たとえば仕上げ材に関していえば自然派志向の方が増え、無垢の床材を希望されることも多くなりましたが、無垢材のフローリングは厚くて熱伝導率が低いので効率的には不利です。

施工方法については建物の構造や部屋のレイアウトによっても変わってきます。断熱材の仕様や施工位置をその都度考慮する必要があります。

床暖房設置の助成

床暖房の設置のために国と地方自治体などの 助成金はありません。しかしそれは地域によって違っていたり,書類の書き方が異なったり その手続きは非常に煩雑ですが,設置のための投資をできるだけ軽減するためには 申し込むのが得策であると思います。 弊社における設計監理の委託物件では 申請のお手伝いを行っています。

※参考:床暖房のコスト比較 (富士環境システムHPより)

熱源の違いによるイニシャルコスト(設備費)、ランニングコスト(燃料費)は電気ヒーター方式の10帖間を100とした場合、おおよそ次のようになります。


イニシャルコスト(設備費)比較

熱源方式

設備費【10帖間】

設備費【30帖間】

電気ヒーター

100

285

プロパンガス熱源機

70

150

都市ガス熱源機

70

150

灯油熱源機

80

160

ヒートポンプ電源機

135

210

エコキュート電源機

170

対応エリア18帖まで

※エコキュート方式は給湯機能も兼ね備えているので単純に比較はできません。


ランニングコスト(燃料費)比較

熱源方式

燃料費【10帖間】

燃料費【30帖間】

電気ヒーター

100

300

プロパンガス熱源機

55

165

都市ガス熱源機

50

150

灯油熱源機

35

105

ヒートポンプ電源機

28

64

エコキュート電源機

25

対応エリア18帖まで