観月橋の二世帯住宅

 計画地は,宇治川に架かる観月橋の東 徒歩約10分の川畔で,堤防上を走る府道・向島宇治線に面する。敷地の地盤面は南側隣接地より 6 mほど高く,西側は道路を隔てて建っている集合住宅のオープンスペースとなっているため,四周に渡って見晴らしの良いロケーションとなっている。北側道路は宇治方面からの抜け道でもあるので,意外に交通量も多く,車の騒音も気になるところである。

 施工業者は 逆梁工法,低スランプ工法を 日頃から積極的に導入していた。今回もその技術を採用すると同時に,積層ゴムアイソレーター + 鉛ダンパーを使用した免震工法を取り入れ,同時に三つの工法を使った計画となった。住宅ながらも超高層ビル並みの耐震性を有するのである。

  内部空間については, 1 ・2階を親世帯,3・ 4 階を子世帯のスペースとした。そして2階・3階それぞれに両世帯のリビングを配置して,住宅の中心となる階段・廊下によって緊密に関連つけた。

  家族の各々は,様々な趣味・気分によって自由に生活を楽しむことができ,尚且つ共通となる部分はオープンに開かれているので,お互いの気配を感じることができる空間構成となっている。

大きく開かれた南面開口部と,交通量の多い道路の騒音に配慮し小さく分散させた北面の開口部によって,豊かな採光と自然な通風が満喫できる平面配置である。

大阪 建築事務所
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