長居保育園

 女性の社会進出とともに保育園の需要が増えてきている。その傾向は都市部において顕著である。都市部においては保育園の用地の確保が難しい。となれば,狭い敷地で立体化するしかない。
 本計画は既存保育園の建物の建て替えであるが,地下鉄 長居駅のすぐ近くに位置しており,今後の乳幼児数の増加が見込まれるところである。

 保育園は子供たちが親の手から離れ集団生活を送る場であり,しかも 一日の大半を過ごす場である。乳幼児保育については,いろいろな教育論が展開されているが,今回 特に気遣ったことは次の点である。

   1. 自立排便を促すこと
   2. 食育を生活の自然な流れの中で体験させること
    3. 様々な空間体験,デザインと接すること

  敷地は東西に長い形状であり,南面からの日照も期待できる。各階の幼児用トイレを南側に配置して,明るくて楽しいトイレ環境を創ることで,一人でトイレに行く習慣を促した。食育については,2階の保育室に隣接して厨房を配置し,その間仕切りには大きな開口部を造って,保育室からの視線や献立の匂い,調理するおばさんとの会話などを意図した。
  空間構成はできるだけ単純な形になるよう勤めたが,照明器具の配置,穴倉のような前室,吹抜け,変形の手洗い,狭い扉,大きい扉,室内の屋根,階段など多様性のある色・デザインで 生活の中で様々なデザインに接する機会をつくるよう試みた。
  上・下・右・左,子供たちは立体的に五感で空間を楽しめるだろう。

西面
南西角
エントランスホール
吹抜け,下の階のお兄ちゃん何してるの?
4階ホール